起業の道のり
![自己分析&決断 編|兵庫県神戸三田の広報PR会社 スタジオMOVEDOOR](http://xs672659.xsrv.jp/test_md/wp-content/uploads/2021/05/1ED59DD8-3F57-4AFF-9F1B-0B88BEDE8A2B_1_105_c.jpeg)
自己分析の実践法~自分を理解する2つのテーマとは?~
2018年9月。大学3年生の秋。
「学生起業をしよう!」
そう決めた瞬間から、今日までの2年間、
ぼくはずっと戦い続けてきた。
自分との戦い、不安との戦い、常識との戦い、
批判との戦い、仲間を集めた責任との戦い、
資金不足との戦い、知識不足との戦い、、、。
「どうせ無理だ!」「やめた方がいい!」
そんな周囲の声と闘ってきた。それでも、
なぜ、ぼくが起業を志したのか?
なぜ、周りの人に反対されても、
諦めずに戦い続けることができたのか?
学生時代の自己分析と、起業に至るまでの
思考を振り返りながら書いてみようと思う。
【第1章】起業が思い浮かんだキッカケ
起業という選択肢を知るキッカケは、
たくさんの経営者との出会いだった。
僕にとって最も身近な経営者は父だ。
兵庫県西宮市で建設会社を経営する父は、
太陽光発電の事業に老人ホームの事業と、
複数個の事業を同時進行に展開している。
ぼくは学生時代から、父を尊敬していて、
ずっと父の背中を追いかけている。
とはいえ中学・高校時代は部活と勉強を
それなりに頑張る平凡で普通の学生生活。
学生起業なんて、想像すら出来なかった。
転機が訪れたのは、関西学院大学の
神戸三田キャンパスに入学してから。
私が学生時代に設立&運営していた、
地域プロジェクトは、三田市の事業者や経営者
行政機関と連携しながら進めることが多かった。
私にとって初めての、
学校や家庭外での「大人」との出会いだった。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44705967/picture_pc_1c5dcdbeef6e1173fcd094e70af0eb6c.jpeg?width=800)
どんなふうに働いてきたのか?
どんなふうに生きてきたのか?
会社を、2つも3つも掛け持ちして働く人、
自分で事業を立ち上げ、生き生きと働く人。
人生のずっと先を歩く大人の話は面白く、話を
聞けば聞くほど、未知だった世界が開けていく。
プロジェクトの合間を縫っては、深夜まで
飲みに連れてもらい、夢中になって話を聞いた。
経営者の思考や、歩んできた道のりを身近に
感じていく。色んな大人の人生を追体験する。
まるで人生の予習をさせてもらうような、
そんな大学生活を送っていた。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44705988/picture_pc_684e7b57bef0d95f4823637478965562.jpeg?width=800)
【第2章】 自己分析の開始
「大きくなったら何になりたい?」
「あなたの将来の夢は?」
ぼくたちは幼い頃から、
こんな質問を何度も聞かれてきた。
小学生だった頃に、「将来のあなたの夢は?」
と聞かれたら、まるで、お手本のように
「プロ野球選手になりたい!」と答えていた。
まったく本音ではない、その場しのぎで返答を
していた。自分の将来の夢なんて分からないし、
その見つけ方は、結局誰も教えてくれなかった。
しかし、そのまま、ぼくは大学3回生を迎える。
そして、卒業後の進路や就職活動に向けて、
焦るように「自己分析」を開始した。
自分を理解して人生の方針を決める自己分析に
おいて、は2つのテーマについて深く考えた。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44705999/picture_pc_034fa9a1892d2f914dd68299f967b1e8.jpeg?width=800)
【第3章:自己分析①】”タイプと傾向”
1つ目のテーマは「タイプと傾向」です。
人間には「何をするか」を重視する
「TODO型」と「どんな状態でいるか」を
重視する「BEING型」に別れる。
これは、学生時代に読んだ、北野唯我さんの著書
「転職の思考法」の一節だ。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44402833/picture_pc_233f62f385c9c81c88992760edf85528.png?width=800)
それぞれのタイプには、
一体どんな違いがあるのだろう?
「何をするかを重視する“TODO型”」
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44402909/picture_pc_eaf7e3fee261df746f6d343eab7e494b.png?width=800)
TODO型人間を一言で表すなら
明確な夢や目標を持っている人だ。
「こんな世の中をつくりたい・ワールドカップに
出場したい」のように、「〜すること」で人生を
語れる人は、「TODO型」に当てはまる。
実は、このタイプは少数派で、
全体の1%に満たないという。
「どんな状態かを重視する“BEING型"」
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44403069/picture_pc_ce5b03e9fdc68f6abe981fc292dcc183.png?width=800)
一方で、「BEING型人間」は、「尊敬できる
仲間と共に働いている」「ストレスの少ない環境
で働けている」「他者への貢献を実感できる」等
自分の状態に重きをおいて、働くタイプの人間だ。
残りの99%にあたる、多数派です。
僕も間違いなくこちらに当てはまる。
【第3章:自己分析②】”自分の価値観”
自分のタイプと傾向が分かったところで、
2つ目のテーマは「自分の価値観」です。
しかし、それを頭で考えることは難しい。
そんな時に、吉田行宏さんの著書
『成長マインドセット」を読んだ。
特に感銘を受けたのが著書の中で提唱される
「アイスバーグの法則」という考え方だった。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44404032/picture_pc_feec0da6003d52b087eae3642845633e.png?width=800)
「アイスバーグの法則」とは、、、
誰もが認識できる「結果や成果」は、
水面に現れた氷山の一角に過ぎない。
海面に沈んでいて見えない、「価値観や哲学」
「習慣や行動」「能力やスキル」という土台こそ、
「結果や成果」を生み出しているという考え方だ。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44404305/picture_pc_caccb14c05b2a382d217d5082d0dc3e7.png?width=800)
価値観ワークシート↑↑
アイスバーグの法則に感銘を受けた僕は、
この考え方で自分の価値観を整理することにした。
メンバーと、それぞれの人生の方針を決めるため、
「価値観ワークシート」をつくることにした。
今では、メンバー全員がこのワークシートを
作成して、それぞれの価値観を共有している。
つくり方は、以下の通りだ。
【価値観ワークシートの作り方】
①大事にしたい「価値観」を考える。
②人生で進むべき「方針」を考える。
③具体的な「行動や習慣」を考える。
④得たい「スキルや知識」を考える。
⑤実現する「成果や結果」を考える。
「自分だったらどうか?」と置き換えて
読んでもらうと、新しい発見があります。
①大事にしたい『価値観』を知る
アイスバーグの法則における最も根本的な
土台は、あなたが持っている価値観である。
MOVEDOORのメンバーは、自分が
大事にする価値観を5つ書き出していく。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44706028/picture_pc_9177c9ce6481ca8d1302150393192a9e.jpeg?width=800)
ぼくの場合は、次の通りだ。
⑴ 大切にする価値観
1.好奇心
2.協力
3.チャレンジ
4.成長
5.責任感
もちろん、すぐ思いついたり、紙に
書き出すのは難しい。もっと気軽に
仲間と共にゲーム感覚で考えられる
手法やツールはないかと探してみた。
そして、株式会社カラバリで販売されている
「カラバリューカード」という方法を知った。
対面実施用のカード。 対面の研修や
プロジェクトはもちろん。飲み会や
友人・ご家族のシーンで楽しめます。
キャリアの軸探しに自分と向き合う
際やチームビルディング、 採用時の
お互いの価値観の共有など、様々な
シーンでの気づきに活用が可能です!
(株式会社カラバリ カラバリューカードの想い)
色んな価値観が書かれたカードが山札に
積み重り、まず5枚のカードを引きます。
自分は手札に5枚だけカードを持てます。
山札から1枚カードを引いたら、
6枚の価値観を比較検討します。
自分にとって重要性が薄い価値観カードを
1枚だけ選んで捨てていきます。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44687205/picture_pc_92e9ce80774c1f97f516987f34a141ff.jpg?width=800)
これを何度も繰り返すことで、いろんな価値観を
比較して、大切な価値観を楽しみながら探せます。
(詳しい使い方は上記動画からご覧ください!)
最後まで、あなたの手札に残った5枚のカードが、
あなたが最も大切にしたい価値観です。
仲間の新たな一面を知って、互いの価値観を共有
した上で仕事ができるようになり、チーム全体の
パフォーマンスが向上していく結果となりました。
②人生の方針「コンパス」を決める。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44687337/picture_pc_7b022d9a4363adf38b9ac1c13f0e9a57.jpg?width=800)
カラーバリューカードで見つけた、
5つの価値観をベースに人生の方針を決めていく。
僕は、好奇心・協力・チャレンジ・成長・責任感
の5つの要素をふまえ、次の方針にたどり着いた。
⑵ 方針
信頼できる仲間と、
ワクワクする目標を追いかけ続ける。
「〜な人生したい」「〜に生きる」のように、
自分の希望を書いたり、宣言してみるような
文言にすればスムーズに考えることが出来る。
大きな判断に迷って、自分を見失いそうな時
いつも、この方針に立ち返るようにしている。
③具体的な『行動』に落とし込む
人生の方針が決まれば、「どんな行動をするか」
「どんな行動を辞めるのか」自分の行動や
習慣にまで落とし込んで考えていく。
⑶ 行動
起業する・経営をする・最高の仲間を
見つける・仲間を大切にする・目標を
持ち続ける・情報収集・社会と顧客と
チームに価値を提供し続ける&人と
会い続ける&人としっかり向き合う。
ぼくの場合は「起業する・会社経営をする」
などの行動が浮かび上がってきた。
忙しくて行動できない時には、
「どんな行動を辞めるか」考えるのもオススメだ。
新しい時間をつくることも、立派な行動だと思う。
④必要な『能力とスキル』を洗い出す
行動が決まれば、価値観と方針を振り返りながら、
「身に付けたい経験」「知識」「人間性」
「生かしたい性質」をさらに深掘りする。
⑷ 能力・スキル
チームビルディング・マネジメント
コーチング力・熱量・ライティング
経営・愛され力・好奇心・資金調達
プレゼン力・思考力・素直さ・撮影
代表としてのスキルと個のスキル。全体的に
経営やマネジメントに関する要素が多かった。
⑤実現したい『成果』は?
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44404086/picture_pc_e57d5920bc294259e4c5117141c2f3b9.png?width=800)
これまで考えた4つの土台があり、ようやく
実現したい、「成果」を見出すことができる。
アイスバーグの法則でいう、氷山の一角です。
⑸ 成果
・自分と仲間と周囲を幸せにする
・幸せに生きる人を増やす
・自分と仲間の自己実現
・価値と楽しさを生み出し続ける
こうした長い思考の末に、僕の人生における、
価値観ワークシートがついに完成した。
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44407009/picture_pc_878ee5f4ecf974c7f4cf14760c187257.png?width=800)
【第4章:自己分析の振り返り】
このように人生の方針を決める自己分析の
過程で、自分を深く理解することが出来た。
就職活動が始まった瞬間から、ずっと、
「どんな会社に入りたいか」ではなく
「どんな生き方をしたいか」を考えた。
そして、私は「信頼できる仲間と目標を
思いきり追いかける人生を歩みたい」そう思った。
そのためなら安定してなくても、大変でもいい。
次々と目標をアップデートしながら、目標を
追いかけ続けたい。だから、自分達で目標を
決めて追いかけていく、学生起業の道を選択した。
【第5章:価値観の重要性】
「どんなことを実現するか」
「自分が起こす結果や変化」
人の目に触れるのは、いつも「成果」だ。
これまで出会ってきた大人達や、何かの成果を
出した人たちも同じで、きっと、ぼくらの目に
映っているのは、彼らのほんの一部でしかない。
しかし、その根底に必ず一人一人が大事にする
価値観があり、思考習慣や行動があり、
積み上げてきた、スキルと能力がある。
強く大きな土台が、大きな成果をつくることを、
いつだって忘れないようにしたい。
【最後に:やりたいことの見つけ方】
自己分析を終える中、自分の「やりたいこと」が
「できること」や「良く理解してること」の中で
生まれていることに気付いた。
ぼくは今まで一度も、「俳優になりたい」
「サッカー選手になりたい」と思ったことは無い。
きっと、これからもそうは思わない。
自分が人より出来ないこと、あまり知らないこと、
苦手なことから、自分の「やりたいこと」を
見つけだすのは至難の業だ。
もし、この文章を読んでいて、「自分のやりたい
ことが分からない。」という人がいれば、闇雲に、
自分の過去を掘り起こす必要は無い。
そこに、何も答えは無いんです。
どれだけ過去を掘り返し思い返し、ようやく
見つけた箱を空けてみても、中身は空っぽで、
そこから、「やりたいこと」は見つからない。
自分の分析や過去に、長い時間を費やすのは
止めて、自分が気になった事を学び行動する。
出来ることや理解できることを増やす。その
スキルや知識で誰かに喜ばれる経験を味わう。
そんな緩やかな成功体験を積み重ねられたら、
きっと、「やりたいこと」と巡り会えるから。
お互い、がんばりましょうね!